クラウス・ベルナー所を借りたのは2011年の春だった。それまでフランクフルト市内のホテルレストランで10年間働いていたが、毎日同じ皿を同じ手順で出し続けることに疲れていた。辞めた翌週、ヘッセン州の小さな村にある古い農家の納屋を改装して、14席だけの店を開いた。最初の3ヶ月は週3日しか開けられなかった。それでも、近所の人たちが少しずつ来てくれた。
01 2013年からヘッセン州ハルトマン農家と直接契約、仲介なし
02 毎朝6時から骨を煮出してスープのベースを作る
03 2011年開店時の酵母を継ぎ足してライ麦パンを毎日焼く
04 テーブルは14席のみ、BGMなし
クラウス・ベルナー1974年、ヘッセン州ダルムシュタット生まれ。フランクフルトのホテル付属レストランで10年間シェフとして働いた後、2011年にVontrixdorfを開いた。ホテル時代に学んだのは「同じ皿を正確に再現する技術」だったが、自分の店では「その日の食材に合わせて変える判断力」の方が大切だと気づいた。休みの日は近くの森でキノコを探すことが多い。秋になると厨房に持ち込んで、その週のメニューに加えることもある。「食材が先で、レシピは後」というのが、今も変わらない考え方。